導入
前職で筐体設計を担当していた際、プラスチック材料を選定するうえで数多くの評価試験を調べる機会がありました。
特に自動車に使われるプラスチックは安全性や耐久性が厳しく求められるため、多様な試験方法が実施されています。
この記事では、その代表的な試験内容を整理しました。朝礼のスピーチネタとしても活用できる内容です。
燃焼試験
自動車用プラスチックでは、燃えにくさの確認が欠かせません。
1.UL94燃焼試験:小片に炎を当て、燃焼の有無や時間を測定
2.FMVSS 302燃焼性試験:自動車内装材の燃え広がりを確認
3.グローワイヤー試験:加熱したワイヤーを押し当てて着火性を評価
機械特性試験
日常の使用環境や過酷な条件に耐えられるかを調べます。
1.引張・曲げ・衝撃試験
2.耐熱・耐熱老化試験
3.耐UV試験、恒温恒湿試験、熱サイクル試験
4.高速引張試験
5.炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの複合材試験
耐トラッキング試験
電動化が進む自動車では、高電圧部品の絶縁性確認が重要です。
1.耐トラッキング試験(CTI):600Vまでの電圧下で絶縁性を評価
2.傾斜トラッキング試験(IPT試験):600Vを超える高電圧環境を想定
有機絶縁体は炭化しやすくトラッキング性が弱いため、無機材料や添加剤で強化することがあります。
まとめ
自動車のプラスチック材料は、
1.燃焼試験(UL94、FMVSS 302、グローワイヤー)
2.機械特性試験(強度・耐久・環境試験)
3.耐トラッキング試験(絶縁性能確認)
といった複数の評価を経て選定されています。
これらの試験は、安全性・耐久性・信頼性を確保するために欠かせません。
車だけでなく、私たちの身近な製品も材料選定や評価を経て世に出ていると考えると、ものづくりの奥深さを改めて感じます。
今後もこうした知識を共有し、日常や仕事に役立つ視点を発信していきたいと思います。